炭酸水市場、家飲み需要増加で拡大 「ウィルキンソン」「サントリー天然水」2ケタ増

若年層など新たなユーザーを取り込み、炭酸水市場が拡大を続けている。スーパー・コンビニなど手売りの市場規模は約500億円と推定。これに加えて、ECでの販売がかなりのボリュームで上乗せになっている模様だ。

全国清涼飲料連合会の「2019年清涼飲料水生産数量及び生産者販売金額」によると、プレーン炭酸水販売金額は2.8%増の451億900万円、果汁・フレーバー入り炭酸水販売金額は6.2%減の319億6千100万円。

19年は冷夏の影響で飲料全体が前年を下回る中、炭酸水市場はやや鈍化しながらも善戦。今年に入ると、コロナ禍の外出自粛による家飲み需要の増加で再び勢いづいている。

トップブランドはアサヒ飲料の「ウィルキンソン」で08年から12年連続で伸長を続け、19年販売数量は冷夏となった7月も伸長したことで21.1%増の2千694万ケースとなった。今年は11.3%増の3千万ケースを販売目標に掲げ、今年1―5月累計で9%増の1千52万ケースを記録した。

強炭酸とガスが抜けにくい物性価値、115年を超える歴史で培われたブランド力が好調要因で、直近は「コロナ禍の影響で外出自粛による家庭内需要が増え、家庭内でのハイボール人気や直接飲用者にとっては無糖で炭酸が強く爽快な気分になれるなど『ウィルキンソン』ブランドの需要が高まっている」(アサヒ飲料)という。

「ウィルキンソン」は今年、中核アイテムの「タンサン」「タンサンレモン」のパッケージに炭酸水市場売上№1であることを明記して信頼と品質を伝達。「№1訴求を継続しながら、飲用層の拡大を目指して新たな商品を発売するなど、さらなる市場拡大に貢献していく」(アサヒ飲料)考えだ。

今年の傾向としては、近年のレモンブームが追い風になっている模様で、レモンフレーバーの伸びが顕著になっている。1―6月下旬までの直近で「ウィルキンソン タンサンレモン」は「二ケタ増と大幅に伸長した」(アサヒ飲料)。

これに対して、「サントリー天然水 スパークリングレモン」も「3月のリニューアル以降、特に好調に推移しており、リニューアルから直近までで20%増となった」(サントリー食品インターナショナル)。

「サントリー天然水」ブランドでは、ストレス解消やリフレッシュニーズでレモンの酸味や香りが好まれていることと、健康意識の高まりで糖や脂肪が避けられる傾向にあることを受けて、今年からレモン戦略を遂行。

その目玉の施策として、有機レモン果汁のみを使用し、その香りを最大化させるために通常の殺菌温度よりも低い温度での殺菌技術を導入して「サントリー天然水 スパークリングレモン」を刷新して好調に推移している。

新規飲用者の獲得と家飲み需要が好調要因で「お茶や水で物足りないと感じたお客さまが“直飲みとして”新しく飲み始めたり、家でお酒を飲まれるようになったお客さまが、レモンを搾る手間なく手軽においしいお酒が作られる割材として新しく飲み始めていただいている」(サントリー食品インターナショナル)と説明する。