日本コカ・コーラ サスティナビリティー成果と課題 「BtoB」リサイクル21%を達成

19年度は、使用済みPETボトルから新しいPETボトルを生み出す「BtoB」リサイクルの取り組みが成果をあげ、その比率は前年の17%から約21%に拡大した。22年には50%、30年には90%に高め、30年までにすべてのPETをリサイクルPET樹脂または植物由来PETといったサスティナブル素材に100%切り替えることを目指している。今3月には100%リサイクルPETを使用した「い・ろ・は・す」を発売。「これにより年間4千tのプラスチック使用量を削減、1t車に置き換えると4千台分に当たり、通常のPETボトルに対して約50%のCO2削減に相当する」(河井一慶広報部統括部長)と言う。

「容器の軽量化にも日々取り組んでいるが、一方で物理的限界があるのも事実」。そこで今年から容器だけでなくラベルなどの容器周辺にも軽量化、削減の余地があると考え、それを具体化したのがラベルを貼らない「い・ろ・は・す 天然水 ラベルレス」。容器には100%リサイクルPETを採用し、通常ラベルに記載している原材料名などは外装ダンボールに記載することでラベルレスを実現。オンラインチャネルに導入し、スタイリッシュな容器ということで非常に好評だ。

日本コカ・コーラは1日、「日本コカ・コーラ サスティナビリティーレポート2020年度版」を公表した。今回は、日本コカ・コーラおよび全国に5社あるボトラー社のサスティナビリティーに対する考え方をまとめ、これを基にサスティナビリティーのフレームワークを再構築し、3つのプラットフォーム(多様性の尊重、地域社会、資源)と、9つの重点課題を特定した。

サスティナビリティーに取り組む上で求められるのが「地域社会との協働」。「今年は新型コロナウイルス感染症が発生し、企業が地域社会とどう協力・連携し、課題解決につなげられるかという点で大きな学びがあった」(岡部容子渉外グループ統括部長)。

上半期のコロナ対応の取り組みとしては

①感染症対策に尽力されている医療や福祉機関の支援。全国の医療機関に製品を寄贈。消毒用アルコール製剤を全国の医師会、福祉施設に届けた。リサイクルPETメーカーの協力を仰ぎ、フェイスシールドを全国の医師会に寄贈
②急激な社会環境の変化で生活困窮におかれている人への支援
③リモートワークに伴う環境変化に適応するため、自宅でできるエクササイズ動画の配信
④Coke ONアプリを通じた無料ドリンクの配布

など実施。また、米国アトランタのコカ・コーラ財団から、新型コロナの拡大防止に取り組む個人・団体・事業者・医療機関・自治体を支援するため、公益財団法人東京コミュニティー財団に対し100万ドルを寄付。新型コロナで仕事や住居を失った人を支援するため、認定NPO法人ビッグイシュー基金に対し50万ドルを寄付した。

「サスティナビリティーの中でソーシャルやガバナンスも大事なテーマだ。リモートワークがスタンダードになろうとしており、従業員ケアや就業規則はどうしたらいいのか。さらにボトラー社の意見を聞きながら、スーパーやコンビニ、自販機取引先などカスタマーとの関係性なども解決策を見出していかなければならない。サスティナビリティーにとって環境は大事だが、今後は職場を含めた社会的な側面にも目を向けていきたい」と岡部部長は語った。